【保存版】 小論文対策で、失敗しないための5つのポイント【大学入試】

大学入試【小論文対策を始める前に 5つのポイント】を解説


小論文模試を受験しても、評価が上がらない。高校の先生に添削してもらっても、いまひとつ改善方法がわからない。そのような状況で悩んでいる受験生のみなさんへ「失敗しないための小論文対策」の始め方を5つ解説します。

自分が書いた小論文を見直し、まずはこのポイントを間違えていないかチェックしてみてください。そして何度も書き直してみましょう。小論文対策は「トライ&エラー」一度書いて終わりではなく、地道なチェックと学びの繰り返しです!

1)出題テーマを理解せずに書いている

出題された問題の主旨を把握せずに、すぐに書き始めていませんか? 書き始める前に「このテーマで問われている問題は何か?」を正確に把握し、自分の主張を選び、適切な資料(情報)を選択してから書き始めることが大切です。どんなに素晴らしい文章だとしても、出題テーマから外れている場合は、評価の対象にはなりません。
 
初回の学習相談の時に「志望大学の過去問は確認しましたか?」と聞くと「過去問は、まだ早いと思って確認していません」と答える生徒が一定数います。しかし、過去問を確認せずに対策を始めようとするのは、地図を持たずに知らない場所へ飛び込んでいくようなもの。過去問を分析し、全体像と難易度、そして出題傾向を把握することが小論文対策の最初の一歩です。解ける解けないではなく、初期の段階ではこのような視点で活用するのです。
 
過去問は最後に解くものではありません。早い段階に確認、出題傾向を把握し「何を求められているか?」「そのためにはどのような知識が必要になるのか?」を確認してから進めていく必要があります。【参考】大学入試の小論文で求められているもの

2)論理的な展開(文章構成)ができていない

文章力 = 作家が書くような美しい文章と語彙力 と考えてしまう生徒が少なくありません。いわゆる現代文の授業で触れたような表現技法を駆使し「日本語の文章として整ったもの」を目指していこうとするのです。
 
以前、文芸部の部長を務めていた生徒がいました。受賞経験もあり、文章技法には自信をもっていました。しかし「小論文模試」の成績が伸びないという悩みを抱えていたのです。書き上げてきたものを見せてもらうと、語彙も豊富で秀逸な文章表現力を見につけていることがわかります。しかし内容が「エッセイ(作文)」になっており、課題に対する個人的な感想を情感豊かに書こうとしている型式になっていました。
 
小論文で求められる文章力とは、自分の主張を的確に伝えるために「論理的な展開」で文章を組み立てていく技術です。「自分の主張を明確にする」+「具体的な事例で根拠を示す」を中心の軸にし、全体の段落構成を設計することが評価の対象となります。さらに、考えや情報を詰め込み並べていくのではなく、読み手が理解できるように整理整頓する構成力も必要です。作文(エッセイ)と小論文の違いを明確に把握しておくことが、小論文対策の最初の一歩となります。【参考】美しい文章ではなく、論理的な文章を 小論文と作文の違いとは?
 

3)情報の「詰め込み」から「知の探求へ」

文章を書くのが苦手だから、国語の成績が伸びないから、と小論文での受験をあきらめてはいけません。小論文を学んでいく過程で大切なことは「興味を感じる分野を、学問的に追求していく = 知的好奇心」です。みなさんも、自分が好きなことは時間を忘れて調べていくでしょう。タイパなどと考えずに、ありとあらゆる方法を駆使し時間と労力を注ぎ込んで「知りたいことが理解できるまで」調べていくでしょう。
 
Mさんは「国語が苦手」ということで小論文受験を迷っていました。しかし、ある分野に並々ならぬ情熱と知識欲があり、資料を手に入れるために、電車やバスを乗り継いで探しにいくような、好奇心と実行力をもっていました。授業では、すぐに文章にまとめるのではなく、興味を感じる部分をMさんが納得いくまで徹底的に掘り下げ、収集した資料をベースに討論しながら選択し考察していく時間を設定しました。最初の1年間は、一つの課題を仕上げるのに1ヶ月ほどかかりましたが「この分野については、誰にも負けないくらいにまで仕上げたい」という意志を大切に学習を進め、それを入試直前まで積み重ねていったのです。
 
小論文の原動力はこの「知的好奇心」です。疑問を感じていること、社会の問題点、そこで自分が成し遂げたいこと、様々な視点から事象を「学問的」に掘り下げていくのです。挑戦せずにあきらめることがなく、地道な努力を積み重ねてください。【参考】「知的好奇心を磨け!」 合格のカギは「知識」!「社会・文化・時事問題」で高得点を狙う

4)生成AIに依存していないか

生成AIが急速に浸透しています。受験勉強の情報収集はもちろん、日常生活でも不可欠の存在になっていくでしょう。しかし「便利で簡単」なツールであるということは「生成AIに添削してもらえば、簡単に小論文が完成する」と考えてしまいます。これは、大学入試の本質とは異なる思考であることを意識しなければいけません。
 
AIで整った文章(志望動機など)を作成するのは簡単です。しかし、面接の場で試験管の質問に答えられなければ「これは自分で考えたものではない」と判断されます。大学入試の面接官は「書かれた文章の背後にある、その人の思考」を確認していきますから、暗記しただけの内容ではすぐに見破られてしまうものです。 
 
一度「楽で簡単、タイパがいいから」と生成AIに依存してしまうと、そこから本質的な思考力(つまり、地道で膨大な学習時間を積み重ねるもの)を身につけにくくなります。活用することと、依存することの違いを理解する努力を継続し、適切な活用方法を身につける必要がこれからの受験生に必要な視点となることでしょう。【参考】生成AI時代の小論文対策とは?

5)飛躍には、長い助走が必要になる

水泳の教科書を読んでも「すぐに泳げない」ように、新しいことを身につけるためには、繰り返しの演習が必要です。小論文は「何回か書けば、大丈夫そう」と対策を後回しにしがちですが、想像していることと実際の作業では大きな差が生じているもの。演習を繰り返し、添削指導を受け「自分に必要な課題」をクリアし続けていくことで「自分の主張が伝わる小論文」が仕上がっていきます。簡単ではありません。高校生活3年間を活用し、時間をかけた対策と成長が必要です。目標が高ければ高いほど、要求されるレベルも上がっていきます。
 
私たちの「小論文講座」受講生の約40%は、高校1年生の段階から対策を始めています。高校の定期テスト、模試、部活動と並行しながら「小論文」も少しずつかつ丁寧に学びつづけています。難関大学へ合格する生徒の小論文は、一朝一夕に書けたのではありません。1年、2年、3年と、地道な学びを続けた結晶です。私たちは、その様子を実際に見ていますから、その努力の量が本当によくわかるのです。 
 
高校一年生の時に入会した、帰国子女のKさんは「400文字」の課題を完成させるのに一週間の時間が必要でした。課題に合わせて基本的な情報収集から始めなければならなかったため、必然的に時間がかかってしまうのです。漢字にも苦手意識があり、誤字脱字を指摘される度に「すみません!」と恐縮していました。「いろいろ調べたのですが、どうしても薄い内容になってしまいました」と残念そうな表情で課題を提出する時間も続きました。しかしKさんは、途中で投げ出すことはしませんでした。 もちまえの素直さと明るさ、そして丁寧さで淡々と課題を積み上げていきます。生徒会役員として活動しながら、高校3年生の段階では、高校代表でスピーチコンテストに出場するまでに成長。同級生や後輩に一目置かれる存在になっていました。
 
もちろんKさんには、もともと学力と思考力が備わっていました。しかし、それを開花させ完成させたのは「膨大な時間」を積み重ねることができたことです。半年、1年、ではなく、3年間継続したことです。時間を味方に、高1年生の段階から挑戦を決めたこと。この段階で、すでにKさんの成長は始まっていたのです。
 
小論文対策は直前で間にあう。他の成績が上がってからにしよう。ではなく、早い段階から少しずつでも確実に準備を始めること。高い空に飛び上がる飛行機には、助走とエネルギーが必要なように、総合的な学力が求められる小論文対策には、膨大な時間と積み重ねが必要になることを忘れてはいけません。【参考】小論文対策は直前でも間にあう?

本質を確認し、正しい努力を積み重ねよう

以上、5つのポイントを解説しました。がんばっているのに評価が上がらないのは、苦しいものです。しかし、評価が上がらないということは「何かが間違っている」ということでもあります。しかし、間違っているのなら改善すればいいのです。客観的に自己分析し、課題を見つけ、改善を続けてください。
 
様々な情報が拡散されています。その中から「正しく」かつ「自分の目標や適性に合った」情報を選択し続けなければいけません。これは、デジタルネイティブである、みなさんの世代ならではの難しさでしょう。しかし、時代は変化し新しいツールが生まれても、本質は揺らぎません。「正しい努力」を積み重ね、第一志望合格を目指しがんばってください。応援しています!
 

 
 

佐藤先生のオンライン小論文講座

本格的に小論文対策を始めたい受験生は、下記のページを確認してください。先生からのメッセージ&合格した先輩からのコメントなどが紹介されています。

【一橋・早稲田・慶應・ICU・上智】他、難関大学に合格実績。ベテラン先生の「添削指導&面接対策」がマンツーマンで受けられる。それもオンラインで!くわしい内容は → 【公式】佐藤先生の「オンライン小論文講座」


【オンライン小論文講座の内容を、佐藤先生本人が音声で解説】