「1日何時間くらい勉強すればいいですか?」
学習相談の際に、ときどき聞かれる質問のひとつです。確かに「目安」のようなものがあると計画を考えるやすくなりますから、このような質問をしたくなるのもよくわかります。
しかし「何時間勉強すればよいか?」ではなく「自分に必要な課題を整理したら、1日4時間の勉強時間が必要になった」のように「学習量 → 必要な時間」で考えていくことが大切です。発想を逆向きにしていくわけですね。
土日は「2時間」で充分(S先輩の場合)
S先輩が私たちのところに入会したのは、高2の冬。その時は「土日は、平均2時間程度」の勉強時間でした。本人いわく「だいたいこのくらいの時間で課題が終わる。それ以上は特に、やることがない」と、いうことでした。
ところが夏休みが過ぎて秋が深まったころには「土日に8時間」の勉強時間を費やすようになっていました。本人いわく「やらなければいけないことが増えた(見つかった)ので、このくらいは必要になった」と、いうことでした。
つまりS先輩の場合は「学習量 → 必要な時間」から「土日は8時間必要」という結論に達したわけです。時間で考えるのではなく、内容から時間を割り出した結果、今のS先輩に必要な勉強時間を自分自身で見つけたのでした。
自分に必要な「課題」を整理し、実践する
実際のところ、S先輩のように「土日は8時間!」と決めて、急に勉強を始めたとしても続かないものです。テスト直前のように、締め切りが近くて短期集中でがんばることはできても、それを1年間続けていくとなると、なかなか難しいもの。
でも「自分に必要な課題」を整理し、優先順位を考えながら勉強を進めていくことで「1日あたり、このくらいの時間が必要になる」とわかってきます。勉強が進めば進むほど「取り組むべき、新しい課題」が見つかりますから、さらに時間を確保する必要があるでしょう。
もしも今あなたが「1日何時間くらい勉強すればいいですか?」と、悩んで(?)いるのであれば、それは「自分に必要な課題」を確認していないから、といえるでしょう。そして、実戦経験が不足しているため「とりくむべき課題が見つからない」状態なのである、と自分に厳しく向き合っていく必要があるのかもしれません。
自分の可能性を信頼し、努力を積み重ねる
まずは「今の自分に必要な課題」を整理する。そして期間を区切り、具体的な達成目標を考えていく。そして「1日あたりに必要な勉強時間」を割り出していく。あとは実戦しつつ、修正を繰り返しながら前に進んでいく。
10代の高校生のみなさんにとって、可能性はまだまだ深いところにあります。最初は「自分には無理」と感じていたレベルでも、1ヶ月、2ヶ月、と実戦を繰り返していけば、自分でも驚くほどに成長していくことができます。自分の可能性を信頼して、具体的な努力を積み重ねていきましょう。今からしっかりと実戦していけば、S先輩のように「今週の土日は8時間は必要だな」と、淡々と課題に向き合っている自分に気がつくはずです。
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