STEP1 小論文対策は「情報収集」から
私たちが春休みから新学期に向けて「大学入試で、小論文が必要な生徒」に何から授業を始めていくかというと、まずは情報収集ですね。多くの生徒が、小論文を「今頭の中にある情報だけで書こう」とする生徒が少なくないのですね。でも、実際に書こうとしてみても、多くの生徒が300文字から400文字くらいで息切れしてしまうんですね。
そして「もうこれ以上書くことがありません」と挫折してしまったり、なんとかして文字数を埋めようとしているうちに、全然関係ないことを書き込んでしまって「自分でも何書いてるか分からなくなりました」と、そんな感じになってしまうことが少なくありません。
これは単純に「情報量不足」から来ているのですね。やはり、頭の中にある情報だけでは規定の文字数を構成し埋めていくっていうのは難しいと思います。ましてそれで合格を目指すというのであれば、なおさらです。ですから「小論文対策は、情報収集から」というのが、私たちの授業なのです。
小論文対策も、一般入試の勉強と同じ
小論文対策も一般入試の対策も、根本は一緒なんですよ。たとえば、英語でしたら、単語と熟語を覚えて、文法と構文を理解し、英文解釈を勉強して長文読解対策。そしてリスニングやスピーキングを練習して、と知識を積み重ねながらアウトプットへ進んでいきますよね。小論文も同じなんですよ。アウトプットから始めて、いきなり800文字、1000文字書くぞ、ではなくて段階を踏んで知識を深めてから、アウトプットへと進んでいくのです。でも、勉強する手順が逆になっている生徒が多いのですね。なので、私たちは春からの3カ月間は「情報収集=知識を増やしていく」つまり、基礎学力の土台を増やしていくところから授業を始めていきます。
小論文の出題テーマにあわせて掘り下げながら、一般入試で必要な知識と絡めながら勉強をしていく。3ヶ月くらいかけて土台を作っていく。この順番がおすすめです。
小論文の頻出テーマを調べ、掘り下げていく
では、どこから勉強を始めていけばいいのかという疑問があると思うんですけれども、志望する大学が決まっているならば、まずは過去問ですよね。過去問を調べて「どのようなテーマが出題されているのか」を調べます。次は全国の大学入試で、小論文に頻出のテーマを数年分ピックアップして整理していきます。そうやって調べていくと、共通点がわかってくると思います。まずは自分が目指す学部から始めていく。そして、文学部、経済学部、法学部、医学部などと学部別に調べていくとさらに理解が深めていきます。
小論文に出題されるテーマは、時代の問題点を反映したものや、学問の根本的な部分に触れたものが多いですから、そこをきっかけに、高校の授業で勉強している内容と絡めたり、興味のある分野を掘り下げてみたりと、そこからようやく「個性」が生まれてくるわけです。ある程度「基本の知識」を得てから「自分らしい発想」を試行錯誤していくのです。
ここで必要な資料や情報は、高校の小論文対策の先生に相談すればアドバイスがもらえると思います。または、私たちのような、小論文対策の専門の先生に相談してもらえれば、志望校と学力に合わせてカリキュラムを作り授業を進めていきますので、くわしくは個別に相談してほしいと思います。
STEP2 要約問題に挑戦しよう
そして情報収集(基礎知識)基礎知識を積み重ねながら、同時に進めていくことが「要約問題」の演習です。私たちの場合は、生徒の状況や志望校によって変わりますが、800〜1000文字位の国語の現代文(論説文)を選んで生徒に読んでもらいます。そして、時間を計測しながら、内容を200字に要約してまとめていく。ポイント整理して説明できるようにする練習も同時に行います。
演習量は、速度と精度に比例する
要約問題に慣れていない生徒ですと、最初は30分ほどかかかってしまったり、文字数をオーバーしてしまったりと、なかなかうまくいかないんですけれども、30枚、40枚と演習の量を重ねていけば、スピードも精度も上がっていきます。勉強量が精度と速度に比例しますので、苦手だと実感している生徒はさらに演習量を積み重ねていくわけです。また、自己採点だと「見落としに気がつかない」場合が多くなりますし、点数のつけ方も甘くなりますから、小論文対策の先生や国語の現代文の先生の添削指導を受けることをおすすめします。
このように「頻出テーマ」についての知識を深めつつ、要約問題を同時並行で進めていくことで、2つの角度から準備を進めていくことを指導していきます。もちろん一般入試の勉強もありますから、なかなか時間を確保することが難しいとは思いますが、一定時間の勉強量を3ヶ月ほど積み増さねていくと「手ごたえ」が感じられるようになりますので、途切れることなく継続させることを目標に進めていきましょう。
STEP3 細切れの時間を、無駄なく積み重ねていく
最初の3カ月間は、この2つを同時並行に進めていくのが、私たちの小論文対策のカリキュラムです。もちろん一般入試の勉強もありますし、高校の定期テスト対策もあるわけで、なかなかに小論文対策に時間を確保するのは厳しい状況かもしれません。しかし、目標に向かって淡々と勉強続けていく。継続していくことが、スタートの時期には大切だと思います。 1日間1時間でも3カ月で90時間。90時間あれば、十分に勉強量を確保できます。2時間なら180時間。
この時間が、夏を迎えて実践対策を始めた時にですね「あの時、しっかり準備をしてよかった」と思う時がきますので、しっかりと計画を立てて実行してほしいと思います。
もうひとつ付け加えるならば、最近はスマートフォンを使って文字を入力する時間が増えていますよね。なので、誤字脱字が多くなってきた印象があります。入試は筆記形式ですから、誤字脱字も原点の対象です。せっかく素晴らしい内容の文章を書いても、誤字脱字で減点されるのはもったいないですね。ですから、基本的な漢字や語句の確認。1日、10分程度でも取り組んでおくと自信につながると思いますので、おすすめします。
(以上 佐藤先生の「はじめての小論文対策(小論文対策のはじめの一歩)より抜粋)
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