【大学入試】小論文対策は何から始める?
「とにかくたくさん書くこと。書いたら添削してあげるから見せなさい」
高校の先生にそうアドバイスを受け「よし書いてみよう!」と挑戦してみたものの、なかなか規定の文字数を埋めることができない。やっと書き終えて先生に見せても、誤字脱字の指摘をされるだけ。「お前の文章は何か足りないんだよな。もう一度考えて書き直してきなさい」と曖昧に言われるだけ。「ほんとうに、これで大丈夫なの?」
今、あなたはそのように感じているかもしれません。なぜそのようなことがわかるかというと、同じような相談が私たちのところに届くからです。
実際のところ「小論文対策 = たくさん書く」という指導で終わってしまっている先生が少なくありません。誤字脱字のチェックと、おおまかな段落構成を確認して「あとは自分で考えなさい」と終わらせてしまう。しかしこの方法では「ある程度、文章力のある」生徒以外は伸び悩んでしまうのが現状です。
小論文にも「本格的な受験対策」が必要
大学入試の「小論文」も、他の科目と同様に「本格的な対策」が必要です。直前の一ヶ月で、数回添削しただけで合格できるほど甘い世界ではありません。それで合否が決まるわけですから当然のことです。
逆に考えるならば「小論文も、他の科目と同様に数ヶ月単位で学習計画を立て、時間を費やして本格的に取り組む必要がある」この点に気がつき、春から地道な対策を積み上げてきた生徒は、自信を持って入試会場に向かうことができる。そして、高校の先生も驚くような逆転合格を手にできるのです。
美しい文章ではなく「論理的」な文章
小論文は、その名前からわかる通り、自分の考えを「論じる文章」です。「なんとなく」といった気分や感情ではなく、事実(データ)と紐付けながら、読み手が混乱せずに理解できるように「順序立てて記述 = 論理的構成」で組み立てていく必要があります。
どんなにすばらしい意見でも、背後にその意見と紐付ける「事実」が存在しなければ認めてもらえません。豊富な情報と事実を有していても、それをただ並べるだけではわかりにくく、理解してもらえない文章になります。
普段LINEなどで友人と交わすような「話し言葉」ではなく、適切な語彙で誤解を生まない言葉を選んでいく必要もあります。そしてなによりも「問題意識」を持ち、その回答を自分なりに考察し深めていくことが重要です。そして、それらをフル活用して「時間内に仕上げる」ために数をこなす時間も必要です。
もちろん、ここに書いたことを「すぐに」実行するのは難しいでしょう。だからこそ数ヶ月単位でコツコツと積み上げて磨いていく必要があるのです。