大学受験小論文のカギは「知識」!「社会・文化・時事問題」で高得点を狙おう【大学入試 小論文 対策】


小論文対策というと「たくさん書くこと」と考え、受験勉強を進める生徒が少なくありません。しかしながら、最終的に合否を決める小論文の評価は、豊富な「社会・文化・時事問題の知識」を土台にして論理的な構成で展開しているかで決まります。小論文は、文章力や表現力だけでなく「現代社会の問題に対する理解力や思考力」が問われるからです。受験勉強は、1年、2年と積み重ねて継続していく必要があります。貴重な時間を無駄にしないために、今回は小論文対策の基本のとして「小論文対策に、幅広い知識が必要な理由」を解説していきます。

1. 論理的な議論を支える背景知識を強固なものに

小論文では、与えられたテーマについて、論理的に自分の意見を展開する能力が求められます。その際、社会や時事問題の知識は論理の基盤となる重要な要素です。たとえば「環境問題」「少子高齢化」「格差社会」などのテーマが出題された場合、これらに関する基本的な事実や背景知識(歴史上の文脈)を知らないと、紋切り型の平均的な内容に留まってしまいます。

小論文では、自分の意見を証明するために、具体的な事例や事実を挙げることが求められるため「〇〇すべき」と感情論で展開するのではなく、社会や時事問題に関する知識と組み合わせ論じる必要があります。表面的な部分で捉えずに「この問題の背景には、どのような流れが存在するのか?」と考察し知識で証明することが求められるのです。

2. 時事問題への関心を示す

大学入試の小論文と面接では、社会的な関心や知識の深さを問われる場合があります。時事問題に関する知識を豊富に持っていることは「社会に対して問題意識を持ち、常に情報を更新している = 学ぶ姿勢」を示すことができます。

例えば「AI技術の進展は、未来の社会に何をもたらすか」といったテーマが出題された際に、時事問題を把握していた場合は、過去の事例のみならず、現在進行形で展開している最新の動向と組み合わせることで、より建設的な内容になります。社会の問題を自分なりに整理し、それに対する自分の立場を知識と組み合わせて明確に述べる力は、総合型入試で求められている姿勢のひとつに他なりません。

3. 受験生の思考の幅と深さを測る

大学側は、知識を持っているだけではなく、それをどのように使いこなすか、それに基づいて独自の視点や意見を縦横無尽に展開できるかを評価しています。

「経済学部だから、経済のニュースだけ確認しておけばいい」と考えていると「〇〇のニュースについて、何か意見はありますか?」と、ジャンルを広げた質問をされることがあります(実際に、そのような質問をされて戸惑った受験生が少なくありません)。 

 ひとつのニュースを、様々な角度から分析する。時には大きくジャンルを広げ、共通点を考察してみる。視点や立場を変え、論理的に構築しようとする試みは、面接や小論文で必要な思考の幅と深さを広げていく試みになります。

4. 信頼性の高い「具体例」を提供

小論文で評価を得るためには、主張を裏付けるために信頼性の高い「具体的な事例」が必要です。ネット上に拡散された表面的な内容ではなく、信頼性の高い資料に基づいた具体例をストックしておくことで、信憑性の低い抽象的な議論になることを防ぎ、具体的かつ実行力のある内容になります。  

 5.テーマの幅を広げる

小論文で問われる社会問題は、複合的な視点での解釈が必要です。「情報セキュリティ問題」というキーワードがあたえられた場合、技術、法律、それを扱う人間の心理、実際に起きている事件例、未来に起こり得る危険性、など、さまざまな視点から考察していくことができます。

時間をかけて構築した知識をベースに、ひとつのテーマから様々な視点を広げ、考察していく土台をつくることで「自分らしい意見」が育っていくのです。 豊富な土壌から、豊かな作物が育っていくように、豊富な知識を蓄えることが大きな成果につながっていくのです。

まとめ

大学入試の小論文で、社会や時事問題の知識が求められる理由は、そのテーマに関する抽象的な内容でとどまることを防ぎ、かつ、受験生が現代社会についてどれだけ理解し、思考し、論理的に意見を構築できるかを測るためです。

社会問題や時事問題に関する深い理解は一朝一夕では構築できず、1年、2年と積み重ねる時間に比例しますから、簡単に覆るものではありません。学習量と費やした時間に比例しますから、コツコツ努力型の生徒は有利な分野だといえます。強固な土台を形成するために、地道な努力をじっくりと積み重ねてください。

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