【6月のアドバイス】ケアレスミスは、単なるミスではない?【大学入試 高校生向け】


「ケアレスミスが15点ほどありました。これがなければ目標の点数をクリアできたのに」

模試の成績が返ってくると、生徒からこのような言葉が返ってくることがあります。わかっていたはずなのに、本番では正解できなかった。予想以上に点数が伸びなかった。そのような結果を目にすると、このような言葉を口にしたくなる気持ちは、よくわかります。

しかし「ケアレスミス = 不注意によるミス」と考えてしまうと、成長のチャンスを逃してしまいます。この言葉の背後には「これはケアレスミスだから、次回は注意すれば正解できる」と、今回の失敗を軽く考えてしまう思考が潜んでいる可能性があるからです。自分自身に甘くなってしまうのですね。

ここで一度、ケアレスミスは不注意なミスではなく「理解度と演習量が浅かったから」と、厳しく向き合ってみてください。わかったつもり、理解したつもりで、軽く処理してしまった問題は、本番では正解できないものです。「ケアレスミス = 不注意なミス」ではなく、その問題の理解度や重要度を軽く考えてしまった、自分自身の学習に対する姿勢(意識)である、と考えてみるのです。

模擬テストの結果を見て、点数が上がった下がっただけで終わらせてしまうのは、ほんとうにもったいない。次は集中してがんばる、と精神論のみで片付けてもいけません。その背後にある、自分の思い込みや偏り、学習方法のミス、そのような本質を具体的に自己分析し、次回までに修正していくための課題発見の場とする。そこから1点、2点と、加点していく。そのような地道な繰り返しの半年後、1年後に、10点、20点の積み重ねによるレベルアップが待っているのです。

わかったつもりで、ないがしろにしている課題はないか。基本だからと甘く考えて、復習を怠っている問題はないか。必要以上に追い込む必要はありませんが、時には立ち止まって客観的に確認する時間は必要です。大丈夫、まだ間に合います。目の前の評価に一喜一憂せず、恐れず慌てずていねいに進んでください。レベルアップのヒントは、自分自身の中に存在するのです。

頑張れ受験生
応援していますよ!




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