しかし、効率重視の学習方法に特化してしまうと、見落としが増えてしまうものです。徒歩で進むと様々な情報をじっくりと検証できますが、車で走行すると一瞬で通り過ぎてしまう。目的地まで到着する時間は早くなるけれども、得られる情報は減ってしまうことと同じです。
受講生のNさんは、課題を早く終えることに意識が向きがちの生徒でした。与えられた時間をフル活用するのではなく、早めに回答を終わらせて「次は何をすればいいですか?」と質問してくるタイプの生徒でした。しかしその早さと引き換えに、細かなミスを繰り返すタイプの生徒でもありました。問題文を読み間違えたり、字数制限を越えてしまったり、同じミスを繰り返し指摘されてしまうことが少なくありませんでした。
早く先に進みたい、次の問題を解きたいという気持ちはわかります。それが受験生の正直な心情でしょう。しかし同じミスを繰り返す度に、最初に戻って復習を繰り返していると、結果的に回り道をしてしまい、時間を大幅にロスしていることになります。「わかったつもり」「できているつもり」で、浅い理解で終始してしまいます。
レベルアップしていく生徒の特徴のひとつは「ミスを繰り返さない」ことです。ミスをすることは問題ありません。むしろ、ミスから学ぶことで深い理解を得られることも多いため、それを責めることはありません。そこから、しっかり丁寧に復習していく。同じ間違いを繰り返さないように、見落としをしていないかを確認し、直前まで丁寧に学習を繰り返していく。この気持ちが大切となってきます。
受験勉強は残り時間との競争です。しかし、効率のよい学習方法に特化してしまうと、視野が狭くなり見落としてしまう情報が多くなることも事実。そして、結果的に回り道をしていることには、自分自身では気がつきにくいのです。
受験勉強は残り時間との競争です。しかし、効率のよい学習方法に特化してしまうと、視野が狭くなり見落としてしまう情報が多くなることも事実。そして、結果的に回り道をしていることには、自分自身では気がつきにくいのです。
ミスを繰り返さず、丁寧に確認していく粘り強さ。それは、入試直前に飛躍するための土台になります。早さと丁寧さを意識し、時間を大切に進んでください。繰り返しますが、ミスをすることは問題ありません。そこから学ばず、同じミスを繰り返すことが成長の妨げとなるのです。今、それに気がつけたのなら大丈夫。修正し、前に進んでください。
がんばれ受験生
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