【３月】「無事に合格しました！」の背後にあるもの。（大学入試）

Nさんはとても粘り強い性格の生徒です。一度OKをもらった小論文でも「来週までに、書き直してきます」と、自分が納得がいくまで時間をかけ修正していくタイプです。そして翌週、書き直してきた小論文の修正点を指摘すると「わかりました」と、静かにうなずき、翌週しっかりと書き直してくる。そのような地道な努力を繰り返していました。

Nさんは、自分のことを「小心者だ」と自己分析していました。「細かいことが気になるので、時間がかかってしまいます。要領が悪いんです」と話してくれました。しかし、細かいことが気になるという事は、細かいところまで目が行き届く繊細な感覚を持っているということです。繊細な感覚があるからこそ、手を抜かず丁寧に仕上げていくことができる。締め切りギリギリまで、全力で作業を続けていく。これはNさんの才能です。

合格発表の日、Nさんから「無事に合格しました！」とメッセージが届きました。「無事に」という言葉の奥に私は、コツコツと１年間受験勉強を続けていたNさんの姿を重ねました。おそらくNさんは、ここまで頑張ったのだから全力で出し切ろう。そのような気持ちと共に試験会場に向かったのではないか。そして「無事に」実力を発揮し、落ち着いた心情で合格発表を確認したのではないか。この言葉の背後に、私はそんなNさんの姿を想像したのでした。

今年も受験シーズンが終了となりました。そしてそれは来年の新しい受験シーズンの幕開けを意味します。春から受験生になる皆さん。最初は、思うように進まず「このままで大丈夫なのかな？」と迷ったり悩んだりする時間が続くかもしれません。しかし正しく適切な学習を積み重ねていくことができたのならば、それは少しずつでも確実に上昇カーブを描いていきます。

そして、顔をあげ周囲を見渡した時、レベルアップしていた気がつく瞬間に出会えるはずです。100人いれば100人の受験ドラマが存在します。誰一人として、同じ人は存在しません。あなたらしい１年間を描くために、しっかりと備え進んでください。今年も私たちは、目標に向かいコツコツと努力を踏み締める受験生を応援します。

がんばれ受験生

応援していますよ！