車は、動き出す時に「大きなエネルギー」を必要とします。走り出してしまえば、そこからは比較的小さなエネルギーで移動できるようになります。「最初の一歩」に、大きなエネルギーを必要とするわけですね。
新しいことを学ぶ時も同じです。最初の一歩に、膨大なエネルギーを必要とします。「今までと同じ方法でもいいのではないか? 新しいことを試して失敗するよりも、このまま様子を見た方がいいのではないか?」そのような、心の動きとの戦いもあります。それは、想像以上に大きい力ですから、現状維持を選択してしまう人も少なくないでしょう。過去にうまくいった体験がある方法であれば、なおさらです。
しかし、今までと同じ自分では、今までと同じ結果で終わってしまいます。結果につながらない、ということは「何かが不足している」可能性があります。それを客観的に把握し、新しい挑戦を試みる。何かを学ぶということは、基本的にその繰り返しです。大きな成長は、小さな挑戦の積み重ねなのです。
新しい挑戦や修正は大きな力を消費します。しかし、ある一定の学習量を越えた段階で、それは滑らかに回るようになります。そしてまた、新しい課題を見つけ目標を設定し、そこに力を淡々と注いでいく。この繰り返しです。
「成長できた実感はあまりなくて、気がついたら苦手意識が減っていた感じです。(Nさん)」
これは受講生Nさんの受験レポートの一部です。何か大きな変化や体感があったのではなく、気がついたら苦手意識が減っていた。そのあたりから「今回はうまく書けた!」と思う回数が増えてきた。Nさんは、そのように説明してくれました。地道な努力は大きな変化は見えにくいものですが、1年、2年と継続することで意識が変わり「気がつくとスタートの時よりも高い場所まで登っていた」自分に気がつくものです。
最初の一歩は重く、大きな力が必要になる。しかし、一度進み始めたならば「気がつく」と、目標に向け前進を続けている自分に気がつく。そんな瞬間を、次はあなた自身で体験してください。
がんばれ受験生
応援していますよ!
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