【大学入試】苦手科目は、基礎を固めなさい。(受験勉強の始め方)

苦手科目は、基礎に始まり、基礎に終わる。

学習相談を申し込んできたUさんから「自分なりに問題集も解いて時間をかけて頑張っているのですが、英語の成績が上がりません」と相談を受けました。

Uさんは部活(テニス部)に所属していたので、平日の学習時間は限られていたのですが、それでも、毎日の勉強時間を一定時間確保し学習を続けているようでした。一定量の学習時間を積み重ね、それを数ヶ月継続しても結果が感じられない場合は、どこか勉強方法に間違いがある可能性があります。

標準レベルの問題集に挑戦し、伸び悩んでしまったUさん


私はUさんが使っている参考書と問題集を見せてもらい、その原因を見つけました。Uさんは英語の偏差値が40台後半だったのですが、自分で選んだ問題集は「標準〜応用レベル」を想定した問題集だったのです。 なぜこの問題集を選んだのか確認すると、

「インターネットで調べて、評判が良かった問題集を選んで買いました」
「応用レベルの(問題集)を勉強すれば、成績が上がると思いました」

とのこと。 実際のところ、このような間違いをしている生徒が少なくありません。その問題集は「どのくらいの学力で、どの大学を目指す受験生におすすめ」なのか確認することが大切なのです。苦手科目の克服を目指すのであれば「基礎レベル」の問題集を繰り返すことが最優先です。標準レベルの問題に挑戦しても、基礎ができていなければなかなか身についていかないものだからです。

苦手科目は「基礎」で始まり「基礎」で終わる

苦手科目の克服は、基礎が全てです。基礎に始まり、基礎に終わるのです。そして基礎を身に付けるには、一定の時間の学習量が必要なります。決してすぐに身に付くものではありませんから、数ヶ月単位での計画を立て、丁寧に時間をかけてじっくりと取り込んでいく必要があります。あせりは禁物です。

例えば実際に「英語が苦手」という生徒は、中高合計で4〜5年間の時間をかけて英語を勉強してきたわけです。それだけの時間をかけて身についてしまった「苦手意識」を克服するには、数ヶ月かけて基礎から積み上げていく必要があります。少しずつ軌道修正をしながら、土台からじわりじわりと押し上げていく努力の時間が必要不可欠なのです。

「受験勉強は、遠回りに見える道が、いちばんの近道」

入試の過去問などを見て「難しい問題に挑戦しなければならない」と焦ってしまう気持ちはよく分かります。しかし、焦って実践形式の問題ばかり解いて、中途半端な理解で終わらせてしまっては、それに費やした数ヶ月間が無駄になってしまいます。「受験勉強は、遠回りに見える道が、いちばんの近道」です。苦手科目の克服にいたっては、なおさらです。


焦ってはいけません。じっくりと腰を据え「基礎を身に付けるには時間かかるのだ」と自分に確認しながら、知識と情報を増やしていきましょう。何度も最初にもどり、確実に得点できる分野を広げていくのです。すべてはそこが出発点であり、また到達点でもあるのです。


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