成長するためには「比較の視点」が必要になる。
私たちは他者と自分を比較することで、自分の現在の正確な位置を把握できるわけです。たとえば、部屋の中に自分一人だけで座っているのでは比較する対象がありませんから、自分がどのような状況かわかりません。状況がわからないと人間は弱い存在ですから「このままでもいいだろう」と、そのままでいることを選択してしまうものです。
ですから他者と自分を比較することによって、今の自分の状況を浮き彫りにして把握することが大切なってくるわけですね。基準があるから、評価することができる。その基準を他者、みなさんの場合ですと「同じ大学を目指している高校生」におくわけです。
他者との比較だけだと、感情が壁になる。
ところが、この他者とのと比較にばかり意識が向きすぎるのも良くありません。例えば、皆さんが挑戦したい大学があるとします。その大学を目指している友人達と自分を比較して「あー、こんなに差があるのか。これでは絶対に自分には無理なのではないか」と気がついたとします。
ここで「よし!負けないぞ!」と奮起できれば良いのですが、家に帰って一人になった時などに「ああ、でも、やっぱり・・・」とモチベーションが下がって、なんとなく勉強が手につかない。同じところをぐるぐる回ってしまう人も多いでしょう。成績は数値ではっきりと状況が表れますからね。頭では「がんばらなければ」と理解していても、感情が壁になってしまうものです。
2つの「比較する視点」を持とう
そこで、皆さんに覚えておいていただきたい事は、2つの比較する視点を持ってほしいと言うことです。1つ目は全体との比較ですね。他の人と自分との比較で現在の自分の位置を把握しておくということ。
2つ目は昨日の自分。もしくは1週間前、1ヶ月前の自分と現在の自分との比較する視点。この2つの視点を持って欲しいということです。全体と自分との比較ですと、先ほどお話ししたように手ごたえが感じにくい場合もあるでしょう。ところが昨日と今日の比較であれば、昨日よりもこの問題を解けるようになったと。1週間前との比較であれば、このテキストを1冊終えることができたと。このように「自分が成長できている。前に進んでいる」ことを実感できるわけです。
大きな成長も、小さな努力の積み重ねです。過去の自分から、どれだけ前に進めたのかが大切です。最終的に、つまり、入試直前までに目標地点に達すればいいのです。1つの視点だけだと、偏ってしまいますけれど、2つの視点を上手に組み合わせることでバランスをとることができます。
【以上】
※以上「佐藤先生の音声セミナー『これから受験生になる皆さんへ』より一部抜粋。文字起こし&文責 EG式プロ家庭教師編集部 本文の無断転載を禁止します。copyrights 仙台EG式プロ家庭教師 2018 allrights reserved.」
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