「まずは自分が変化する、成長する」今月の学習アドバイス



夏目漱石「坑夫」より


夏目漱石の「坑夫」という作品の中に、次のような一節があります。

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今までは自分で苦しみながら、自分以外の人を動かして、どうにか自分に都合のいいような解決があるだろうと、ひたすらに外のみを当にしていた。つまり往来で人と行き合った時、こっちは突ッ立ったまま、向うが泥濘へ避けてくれる工面ばかりしていたのだ。

夏目漱石 坑夫より 一部抜粋
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坑夫の主人公は、自分の苦しみを解決するために、自分が変わるのではなく、周りが変わることを期待していました。つまり、前から人がやってきても自分はそのまま立っていて、相手が避けてくれることを期待していたのですね。

今、あなたは、この主人公と同じような考えになっていませんか? 自分が変わるのではなく、周囲が変わることを期待して悩みながら立ち止まり、同じ場所で足踏みを続けていませんか? まずはあなたが変わることです。どんどん先を目指していくのです。


自分が成長すれば、周囲が変化する

相手が動くのを待つのではなく、自分が動けば、一瞬で先の世界へ進んでいくことができます。次々に風景が変化します。移動して、自分自身の視点が変われば、今までは陰になって見えていなかった世界が、どんどん見えてきます。そこでは、新しいヒントや、具体的な解決方法をアドバイスしてくれる、仲間と出会えるかもしれません。

まずは、あなた自身が動くことです。あなた自身が変わらなければ何も変わらないのです。
小さなこだわりや、言い訳や、不安を捨てて、今すぐ動いてみる。試行錯誤を繰り返しながら、足を止めずに学び続ける。周囲に気をとられず、あなた自身が変化し成長して行くことに集中していくのです。

「同じ仲間」が増えていることに、気がつく瞬間

そんな風にして挑戦を続けていくことで、気がつくとあなたの周りには、同じ目標に向かって挑戦を続けていく「仲間」が、少しずつでも確実に増えていきます。合格を心から共有できる相手と出会えている自分に気がつくはずです。


そして来月は「勝負の夏」がやってきます。
今の自分の気持ちを大切に、限られた時間を無駄にしないように進んでいこう。
がんばれ受験生。応援していますよ!

大学入試対策 EG式プロ家庭教師コース 佐藤