今月の学習アドバイス 「情報=知識ではない。」

今私たちは調べたいことがあると、パソコンやスマートフォンなどを使って手軽に調べることができます。キーボードで画面に単語を入力すると、わずか数秒後には膨大な情報を手にすることができるわけです。20年ほど前には、図書館などで書籍を紐解きながら手にした情報が今ではほぼ一瞬で手に入る。本当に便利な世の中になったものだと思います。

ただし、このようにして膨大な情報を簡単に手に入れられるようになることで「わかったような気になってしまう」という問題点もあるように感じます。誤解を恐れずにお話ししますと、ただ情報に手軽にアクセスできるようになっただけなのに、勉強したような気分になってしまいがちになるということです。

みなさんも体感していることだと思いますけれど、このようにして調べた「情報」は、一瞬で忘れてしまうものです。「忘れても、すぐに調べればいい」と考えてしまうので「覚える必要がない」という意識がますます強くなっているようにさえ感じます。つまり、情報を検索して処理する技術は向上しているけれど、そこからさらに「自分の中に吸収して活用して、表現していく」という能力が育っていかないように感じるのです。

入試の論文試験において、会場で情報を調べることはできません。問題用紙に向かう前に、自分で調べて考察して活用できる知識を育てておかなければ、800文字、1000文字の文章を構成していくことは難しくなります。仮に文字を埋められたとしても、埋めるだけの中身が薄い文章になってしまうものです。

先日「論文対策コース」を受講しているAさんから「この半年間で作文を書く苦手意識はほぼなくなりました。これは半年間で色々な知識が身についたからだと思います。」という感想文が届きました。Aさんの場合は、授業で指導を受けた「情報」を「考察」して「作文としてまとめていく」作業を通して、自分の思考力が強まっていくことが実感できたようです。このような地道な作業を身につけるには、長い時間をかけた演習時間の積み重ねが必要になりますが、一度体感していくことができればどんどん加速していきますし、様々な場面で活用できる本物の実力となってあなたをサポートしてくれるはずです。
さて、繰り返しになりますが、

情報を得る=知識を得る

ではありません。
そこから、自分の知識として育てていくための過程と時間が必要になるのです。
 
仙台EG式プロ家庭教師コース 佐藤 (2015.4.1更新)