「きっと、大切な時間。」今月の学習アドバイス


「今年の夏休みはどうだったかな?」
「今までで、いちばん充実していました!」
「おっ。それはいいね」
「はい! 先生と一緒に作った『夏の計画ノート』に書いた目標もほとんどできたし、毎日やることが見えていたので、もう悔いはありません(笑)」
「いいね(笑)悔いがない、というのはすばらしいね」
「ありがとうございます。でも・・・」
「でも?」
「さいきん、ちょっとダラダラしてしまっているんですよ。やる気がないわけではないんですけどね・・・」

毎年この時期(9月の上旬)になると、このような会話が聞こえてくるようになります。夏休みは全力で自分自身もおどろくほどに集中できた。がんばれた。でも、休みが終わって学校が始まって、なんとなくペースが落ちているような・・・。そんな内容です。もしかすると、今あなたもそのような状況なのかもしれません。

夏休みを駆け抜けた受験生にとって、9月はちょっとした「燃え尽き症候群」の季節なのかもしれません。その気持ちはよくわかります。全力で目の前の課題に挑戦を続けるというのは、自分で思っているよりもエネルギーを消耗しているものです。でも、そこで燃え尽きたままで終わってしまってはいけません。「ちいさな火」でも燃やし続けていれば、すぐに「おおきな火」に育ちますが、「いちど消えてしまった火」は「もう一度火を灯す」までには時間がかかるからです。たとえ燃え尽きそうになったとしても、完全に立ち止まることだけは避けなければいけません。ここが踏ん張りどころです。


今「ちょっと燃え尽き気味だな」と感じている人。
一度顔を上に向けてから学習計画を再確認し「毎日淡々」とこなしていくのです。繰り返しになりますが、完全に動きを止めて立ち止まることも、逆に「こんな時こそ根性だ!」と無理矢理に走り出すことも懸命ではありません。ゆったりと眠る時間が新しい細胞を育てるように、疲れきったままで走ろうとしても新しい可能性は育ちにくいからです。担当の先生とも相談しながら、今の自分にできること+αの計画を立てて、コツコツとこなしていきましょう。

受験する学校の情報収集や下見、自分が目指そうとしている進路の情報収集など、モチベーションを上げるための作業も上手に取り入れたり、向上心のある友人と話をしてみるのもいいでしょう。とにかく「ぼんやり」と過ごす時間を作らないこと。その作業を怠らなければ、9月の中旬ころにはリズムを取り戻し、10月からはまたぐいぐいと坂道を駆け上がっていけるようになるはずです。上手に休息を取りリズムを立て直していく経験は、ラストスパートに向けて重要なスキルのひとつになります。思考錯誤をしながらも努力を止めないという時間に、無駄なことはひとつもありません。それは今のあなたにとって、とても大切な時間なのです。

がんばれ受験生!
実りの秋は、もうすぐだ。

EG式家庭教師コース 佐藤:2013.9.1更新)